Tecの路地

現役理系大学生が、趣味のこと、ガジェットレビュー、写真、お気に入りのお店などについて、雑記的に記していくブログ。

低価格 "多ドライヤホン" の決定版|KZ ZS7

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KZというイヤホンメーカーをご存知だろうか。

まあ、この記事を読んでいるような人なら知らない人はいないだろう。
一応知らない人のために説明すると、最近勢いのある中国イヤホンメーカーだ。

さて、今回は昨年末に発売されたKZ ZS7というモデルをレビューしようと思う。

この商品は間違いなく "買い" だ。

 

デザインとは裏腹にメーカーの努力が見えるイヤホン

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このKZというメーカーは、デザインこそキャンプでファイヤーなオーディオメーカーのパクリ商品を販売する。

そのことで批判されることもあるが、中身はひたむきに努力を続けるメーカーだ。

商品の開発生産のサイクルは日本のどのイヤホンメーカーよりも早いし、新しいことでも何でも挑戦する。

このKZが超低価格ハイブリッドイヤホンKZ ZSTが発売されたのはわずか3年前の2016年。
このイヤホンは15日で1万本売れる大ヒット商品となり、それ以来日本でポータブルオーディオファンに大体的に認知された。今日までの3年間で15本ものイヤホンを発表している。

最近では自社開発が難しいとされているBAドライバを自社開発し、CCAやTRNというイヤホンメーカーにもそのドライバをOEM供給している。

できて10年たっていないこのKZという会社は、長年の蓄積がないため、色んな音質傾向のイヤホンを開発し、中には(というか大半)は微妙な音質のものが多い。

低音がやたら出すぎて全体がこもっていたり、高音が刺さりすぎて聞けない等。

しかし、昨年末に発売されたKZ ZS7は、これまでのKZイヤホンの中でも最高峰の音質を誇るものだと言っていい。

アラウンド5000円では最強

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KZ ZS7は、およそ6000円とリーズナブルな価格で販売されている。
この価格帯には、日本のメーカーでも良い音と呼ばれる製品が存在するが、精々低価格品の扱いであり、同メーカーの高価格帯にはどうしても勝てない。

それに日本のメーカーが作るイヤホンはどうにも高音が刺さることが多い。
一聴して高音質に聞こえるのだけど、しばらく聞いているとなんだか高音が刺さる。

しかし、このKZ ZS7はKZというメーカーの中ではフラッグシップ級だけあって、その音作りに余念はない。

中華とは言え、フラッグシップ級の製品が、日本の低級機に勝てない道理はない。
というか、1万円クラスでも食えるだろう。

もちろん、僕が愛用するオーディオテクニカの製品(持ってはないけど)であるATH-CKR70あたりと聞き比べると、音作りの丁寧さ的なところでは劣るのだけど、KZ ZS7の方がボーカルの自然さ、分離感、超低域などで勝る。

(僕が持っているのはM50xというヘッドフォン。)

聴いていて楽しいのは圧倒的にKZ ZS7だし、長く聞いていて耳が痛くならないのもKZ ZS7だ。

(勝手に思っていることだけど、日本のメーカーが周波数特性から音を作っていくことに対し、KZはフィーリングと、オマケ程度に周波数特性を見ているのではないかな。だからこそハズレも多いけど、良い音がわかってる人が担当すると、良い商品が出てくる。あくまで僕が勝手に想像してるだけなので間違っているかも。)

音質傾向

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このKZ ZS7はドンシャリ傾向なイヤホンだ。
 "ドン" が強くて、シャリはさほど。
高音はけして刺さらず、それでもBAドライバを4機積んでいるだけあって非常に明瞭だ。

低音は、イヤホンにしては異例の地鳴りのような低音も鳴らす。
本来、カスタムIEMにリシェルしなければ聞こえてこないような極低音が聞こえてきたことに非常に驚いた。

低音は良く沈み込み、高音は必要十分、ボーカルは自然で、音場感も広く感じる。

ハイブリットイヤホンにありがちな低音と高音の音の空気?が違うということもなく、非常に良くチューニングされているなといった感じ。

全てを自社開発しているからこそできる技かもしれない。

良い所と悪いところ

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良い所

このイヤホンの良い所は、以下の通り。

  • 低価格
  • 極低音が聴ける
  • 多ドラによる分離感が素晴らしい
  • 多ドラなのに低音から高音へのつながりが自然
  • オーディオ友達に5ドライバイヤホンだと自慢できる(←おい)

わずか6000円という低価格で、5ドライバで、違和感のない非常に自然な音を鳴らすこのイヤホンは本当に素晴らしい。

僕みたいに、バンド系の音楽が好きで、ベースを追いかけることが好きな人は今すぐポチろう。
ベースでなくとも、バンド系の音楽(いわゆるJROCK等)には非常に良く合うので、是非。

僕は、出音が全てだとわかっていながらも、やっぱりスペックが気になる。
ドライバ数は多いほど、なんだかわくわくするし、ケーブルも本数が多いほどカッコいい。
変化がないと、そこにさほど大きな意味がないと、わかっていながらも、デザインやスペックに気をとられてしまうのは何故だろう?

悪い所

このイヤホンの悪い所は、以下の通り。

  • デザインが某キャンプでファイヤーなオーディオメーカーのパクリ
  • 装着感は差が出る(僕は問題なかった)
  • ケーブルの取り回しが若干悪い

デザインについては、パクったからこそ良い目悪い目で注目され、メーカーの存続につながったのだからまあ、僕は気にしない。
本家が好きなわけでもないからね。

でも、本家でも装着感は人によると言われている通り、僕は大丈夫だったけど、耳に合わない人もいるだろう。

あと、ケーブルは昔のKZよりはましになったけど、いまいち取り回しが悪い。
これが改善されたらいいな。

まとめ

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今回はKZ ZS7をレビューした。
僕はまだまだオーディオの経験が浅い上、スピーカーは3万円くらいのブックシェルフスピーカー、ヘッドフォンもメインは2万程度のものだ。
イヤホンは100円~100000円のものを視聴したけど、持っているわけではない。

精々が自作CIEMで音を自分好みに調節したイヤホンだ。

だから、間違いもあるかもしれない。
でも自分なりに、良い音というものを探していきたいと思う。

もし、オーディオの経験が豊富な方の意見が聞きたければ以下の記事を読むと良いだろう。
少なくとも、ピュアオーディオで長年スピーカーで音楽を聴き、何十本ものイヤホンを聴いてきた方のレビューだ。

catwalk1101earphone.hatenadiary.jp